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2019年11月22日金曜日

消えないIMEを消す方法

日本語変換にはATOKを昔から使ってます。マイクロソフトIMEは設定してないこともありますが使いづらく、当然、外していました。ところが、これがいつの頃からか、勝手に出てくるようになってしまいました。

困るのは、前にも書いた、PureTextという書式を外して文字だけをペーストする機能を使うとき。この設定はCtrl+Shift+vが便利で、よく使うのですが、これをやると、どうもそれが言語設定を表すようで、言語設定が切り替わってIMEになってしまい、またATOKに戻さないといけません。このために、Windowsボタン+スペースで入力を切り替えることはできますが、英語、ATOK、IMEと3つ選択肢があるので、とてもいらいらします。

日本語変換は、Windowsのスタート画面の 地域と言語>言語>優先する言語 日本語>オプション で設定するわけですが、ここにはIMEは削除したので、ATOKしか出ません。ところが、なぜか、IMEが実際には残っていて、Windowsボタン+スペースを押すと、IMEも出てきて、これがどうやっても消えません。

ネットで探すと、やはりATOKユーザーによる、消したはずのIMEが出てくる、というゾンビIMEの相談が各所にあり、回答はいずれも、上の決まったやり方しか書いてありません。もっと丁寧に書いてありますが。Windows10の更新に伴ったバグかとも思いましたが、こういう質問自体は以前から出ています。

人に頼るな、というわけで、頭を冷やして熟考。たぶんこれは削除に失敗していてコマンドのリスト的には削除になっていてもそれが実際の処理に反映されてない、宙ぶらりんということ。ならば、そのリストを新たに作って、そこでもう一度消せば良いだけでは?

そこで、まずは逆に、IMEを上の設定で一旦正しく追加しました。念のために、スペース+Windowsキーで確認すると、IME ATOK 英語の三つが出ます。ここでIMEが2つでたらダメかと思いましたが。ありえないのかな。そこで再起動して、上の設定にはいって、ここでもう一度IMEを削除して、再起動。

すると、あれだけ悩ませられて、どうにも消せなかったIMEが、あっさり消えました。Ctrl+Shift+vしても大丈夫。嘘みたい。こんな単純なことだったのね。

ならばと、同じような症状でIMEが消えずに困ってたVaio S11でも、全く同じようにしてみました。すると、こちらもどうやっても消せなかったIMEが出なくなり、PureTextを安心して使えるようになりました。ほっと一息。

おそらく、言語の設定のときにIMEを削除した後で、再起動せずに使い続けていた結果、実際の削除が完了せず、操作記録に実際の処理が反映されなかったということかと。PCのトラブルは、こんな感じで、作り手の意図を離れた操作が多いので、サポート担当の人は、ほんとに大変だろうと思います。さすがにこれはもうやらないと思うけど、誰かのお役に立てばと、備忘録。

2019年11月20日水曜日

大学構内に立てこもる学生たち

香港の世界的に有名な大学の中で、学生たちが立てこもっています。香港の若者らの激しい抵抗は、外の人間が安易に言葉を発することをひるませるものがあります。犯罪者の引き渡しの法案に端を発した、若者を中心とした抵抗は、あまりに無関係な破壊につながるようにみえ、どうなのか、と、確かにそうだろうと思いつつもためらってみていました。

中国は理解できない国です。遊びに行くと面白いことが多く、楽しいですが、ちょっと組織でつきあおうとすると、必ず党委員がついてきて、彼らは影のように何もしませんが、何か妙です。政府は一党独裁を根底にするので、それに反するものは絶対悪という、今の世界の常識からするとくらくらする国です。そういうことを大学で話すと、13億、様々な民族と文化を収めるにはそれくらい必要だろう、というひとごとで納得させようという話も必ず出ますが、だけどそれはやはりおかしい。あれだけの科学技術と文化のある国で、なぜ、それこそ止揚することができないのか。

香港にいままで暫定的に与えられた自由が、奪われてしまう、そのことに何よりも敏感な若者が、今、絶望的な闘いの中にいます。中国政府がほんのちょっと力を入れるだけで、彼らはつぶされてしまう、そのことは誰よりも彼らが一番よく知っています。

光のない闘い、だけど、それこそが、私にはこの世界の希望のように思えます。軟着陸がありえないことはわかっていても、選択を求める、その希望だけは、絶やさないで。

2019年11月15日金曜日

CO2インキュベータを修理したという話 追記241001

NuAireというCO2インキュベータのブランドがあります。アメリカでは割と名の通ったメーカーで、そのNU8500という、75Lという大容量のwater ジャケットを持つシングルチャンバータイプをこの17年間くらい使ってきました。買った初めはトラブルが相次ぎましたが、その後は特に問題もなく、311の震災の時も、ベンチから落ちたものの、台の上にあげたところ難なく作動しました。5年ほど前におかしくなりみてもらったところ、CO2センサーの不具合ということで、修理して24万取られました。新規に買うと100万はするので、それよりは安いと払ったものですが。

この装置、再びCO2の表示が20のまま動かなくなりました。細胞培養は本業なので、さすがに他にもいくつか炭酸ガス細胞培養装置はありますが、この装置が一番のお気に入り。5年前の時は、もうパーツがないので次にトラブったら終了ですといわれていて、その通りに今度は地元の代理店も動いてくれません。

ただ、表示も温度もちゃんとしてるし、明らかにCO2センサー周りの不具合、おそらくそれだけで、どこか地元でやってくれるところないのかと、他の業者に聞いたりもしましたが見つからず。

だけど炭酸ガス培養装置なんて単純な装置で、しかも今回は電源もメインボードも動いてるので、これで修理できないわけがないだろと思い、上の制御部分を開いてみました。ねじ二つでがばっと上蓋が取れます、こんなの好き。

すかすかの、単純な構造です。電源、メインボード、バキュームポンプと、CO2センサーでできてます。ガス配管も、見ればわかる程度。電源系も簡単で、CO2センサーも一つのボードに載ってます。この炭酸ガス培養装置の仕様書がネットにころがってました。上蓋をはずすと出てくる制御部はこんな感じ。下側がフロントです。
真ん中にあるのがポンプで、右の四角なものがCO2センサー基板です。この2つが、加温できるようなアルミの枠の中に囲まれてます。ヒーターがこのアルミ板についていて、蓋を開けるともわっときます。電源部はその左にある長四角なもので、小さなボードに載り、メイン基板は下側についてます。

CO2センサーはこちら。幸い、この名前がボードにありました。VTI Valtronics のModel 2015SPI-3。ネットで探すと、このパーツの仕様書が写真と共に見つかりました。

左の丸いのがセンサー本体でこの丸い気密室の中にガスが入ります。CO2は赤外を吸収するので、赤外LEDで照らしてフォトダイオードでその吸収を読み取るものと思われます。

これならボードごとどこかに売ってるだろうと、ネットで探すとeBayでいくつも見つかりました。新品も販売されてるようでしたが、購入できるところがみつからなかったので、230ドルくらいの中古を買いました。送料込みで3万円弱。この炭酸ガス培養装置は古いのでパーツがないと業者はいってましたが、これは2015年のモデル。業者さん、調べてから言いましょう。

eBayからセンサーが到着したので早速取り付けました。簡単で、左側の端子2箇所にケーブルをさして、左側のセンサー本体にガス配管をしっかりするだけ。2-3分ですみます。電源を通すと、赤いLEDが2箇所光り、下のPower on indicatorと右上のIR source ON/OFF indicatorで、後者はゆっくり点滅してます。たぶん、赤外LEDの点灯を意味してるのかな。

制御部の蓋を閉めて、再び水を張ってしばらくすると温度の上がりを待ちます。このときすでに、CO2の表示が変わり、DRYの文字が出て、異常な表示ではなくなりました。CO2センサーは湿度が十分でないと正しく作動しませんが、2-3時間でまともそうな数字が出てきました。しばらくすると5%で落ち着いて、ドアを開けると低下して、CO2が注入され、元に戻ることが確認されました。

どうやら、直ったらしい。。。こんな簡単な構造なら中学生でも直せます。ま、今回は原因がCO2センサーだからですが、でも炭酸ガス培養装置の故障の筆頭はこれ。電源は単純なもののようで、壊れたら同格のを探せばいいはず。ガスポンプはThomas Gardner Denver のmodel 5006SE。これは空気を吸って出してるだけで、同じものでなくても良いだろうし。

不思議なのは、このCO2インキュベータ、以前はドアを開けてもCO2の低下があまり起こらず、不思議に思ってました。だけど、今回の修理で、普通にちょっとドア開けただけでCO2が下がり、しばらくしてCO2が注入されて5%に戻るようになりました。これがあたりまえ。一体何だったんだろう?培養には問題はなかったのですが、ひょっとして、今回、ガス経路にシリンジつないで吸気系をお掃除したせいでしょうか?そういえば、CO2センサーのあたりは熱がかかっていて、ここにあるチューブが触ったらぽろぽろになってました。ここから漏れてたのでしょうか。5年前に修理したときに交換してくれなかったようで、ひどいものです。

それにしても、こんな簡単なことに、当時のNuAire代理店は、前回は24万も取り、今回は直そうとせずに、新しいのを買えといったわけね。5年前は、今回と同じく、CO2センサーを入れ替えてあとついでにフィルタを替えただけなのに、作業料として8万取ってます。3分で済むのに。ま、家電の修理でも似たようなものでしょうが、研究機器については研究者にしてみれば人の税金だし、自分の懐が痛むわけでない(大抵は)文句を言わないので、それが通ってるのでしょう。業者もそれで食べてかないといけないし、というのはわかりますが。

そういえば、ESPECのCO2インキュベータでも似たようなことがありました。中のガラスドアのステンレスの蝶番が経年劣化でちぎれてガラスドアが閉まらなくなったとき、対応がないどころか、メールにも返信してくれませんでした。電話して問い合わせてメールしたのに。。。ま、蝶番がねじりきれるまで使うなよ、といいたいのはわかるけど、返事もしないのはないよね、と地元の業者とあきれてたのですが、それでその地元業者さんが同情してくれて、町工場を紹介してもらって直してくれました。さすがにこれは素人には直せません。

たしかに日本のラボではすぐに古いのを捨てて新しいのを買います。だけど、普通の欧米のラボではすごく古い機械がちゃんと整備されて動いてます。企業としては、新しいのを買ってもらわないと経営がなり立たないというのはそうでしょう。だけど税金です。知らないおっさんと桜を見るのに5000万円かける国だから、古いけど動くのを棄てて、新しい炭酸ガス培養装置を買うのは日本経済にとっていいことといわれるかもしれない。だけどそれは大多数の納税者の思うことじゃないでしょう。

日本では大きな研究費があたると、年度ですべて使い切らないといけないので、炭酸ガス培養装置をまず何台も買って並べるものです。特に初年度。そのとき、古いのがあると見栄えが悪くなるし場所取るので、大抵は棄てます。所詮は人のお金。そんなのはバカらしいので私はそんなときこの一台しか買いませんでした。それだけは褒めてください。

そういえば、数年前、PCRにつかうサーマルサイクラーを修理しましたが、今回のはそれよりずっと簡単でした。それぞれ100万くらいする高額な機械です。人のお金で買ったものはだめになるまで丁寧に修理して使わねば。

追記 2020年10月13日
本ブログは終了してますが、いまだにこの記事には多くのアクセスがあり閉めれません。ここの書いたような修理をしてからそろそろ1年になりますが、マシンは何の問題もなく以前よりも快調に動いてます。ボードの交換と同時に配管の付け替えをしたのがよかったのかな。古くなるとこういう熱を出す装置ではプラスティック周りがぽろぽろになります。これがひどくなっても意外とチャンバー内のCO2濃度は保持されるものですが、CO2が漏れて機器のある室内のCO2濃度が上がることはあるようです。この点は前から気になっていて、もちろんCO2の検出メーターは培養室においてますが、日常の光景と化しているのであまり見ることもないし、狭い部屋なので結構なリスクもあったのかもしれません。培養器のような機器はメンテが必須です。そういうことは誰も教えてくれないけど、ラボでは必要な知識です。せめて大学院講義で教えるか。

さらに追記 2023/03/01
いまだ問題なく動いています。上の修理以来、一度もトラブったこともありません。上の修理で良かったようです。それにしてもいまだに世界中から多くの方がこれを見ておられます。ポピュラーなincubatorなので利用者が多く、壊れて困ってる方も多いのでしょう。

さらに追記 2024/09/11
修理してから約5年が経ちましたが、ついに異常が発生。ただ今度は上に書いたCO2センサーではなく、CO2が0のままであがらないという謎。とりあえずCO2センサーを買えるかなとeBayを見たところ、あいにくValtronics のModel 2015SPI-3はなくなってました。他のサイトにも見つからず。唯一、グーグルで検索したときにだけ出てくる、migadeals.comというサイトがあって、ここで買えるように見えましたが、どうもこのサイト、妙。それで詐欺サイトを調べるScamAdviser.comで調べたところ、これのtrustscoreは100点満点のうちで1点、詐欺サイトの可能性が限りなく高い、とのことでした。
今でも、月に数件はこの記事へのアクセスが、世界中からありますが、残念ながら、このCOS2センサーはまともには買えなくなったようです。気をつけましょう。

現在のトラブルはこれとは別で、一見、ハード的にはまともに動いているようです。なぜかCO2だけがあがらない。この修理は難しそうです。

→このCO2インキュベータのトラブル、てっきりフロントパネルボードだろうとeBayで同じものを探したところ、全部で3万くらいで買えることがわかり、購入しました。ところが、その数時間後に、ボードを取り外そうと蓋を開けて、ふと、エアポンプ廻りを見たところ、ポンプにつながる一つのtubingが外れてる・・・ 上に書いたように修理したときにチューブは全部交換したつもりだったのに、なぜかこのチューブだけは昔のもので、さすがに白くぼやぼやになっていて、特に熱のかかるポンプにくっついた部分がぼろぼろで、外れた模様。
 まさかこれかと、新しいシリコンチューブを付け替えたところ、あっさり正常運転。。。まあ、いずれこのボードは壊れるだろうから、そのストックにしておきます。
 それから、前の追記にebayにはもはやCO2センサーは置いてない、と書きましたが、今、再び、2個ペアで出てます。その少し前も見ましたが、まだ、ポツポツ出てくるようです。そのうち、もう一つ買っておこうかな。これは熱がかかるところなので、そのうち絶対壊れる。

2019年11月9日土曜日

睡眠時無呼吸アラーム付きのスマートウォッチ

前に書いた、Alibaba.comから買ったスマートウォッチ、V09Sが来ました。有名な巨大マートですが、ここから買うのは、初めて。こんな梱包テープでがんじがらめになって到着し、さすがと思いつつ開けました。

開けてみると、右のような新品が入っていて(あたりまえか)、電源アダプタと説明書だけの付属品のシンプルな作り。中は良い状態です。
説明書にまず驚きました。既に持っているP11では、日本語がひどく、英語で読んだほうがよくわかりましたが、この説明書、意味が通じるだけでなく、ほぼまとも。一部おかしなところも残ってるので、グーグル翻訳したものを日本人に校正させたような感じですが、よくできてます。こんなのはどうでも良いですが、安心させます。ほんとに睡眠時無呼吸チェック機能も入ってます。






















長くなったので、またそのうち書きます。人柱のつもりで買いましたが、びっくりするくらい高機能で使いやすい。なおアプリはFitupという、この会社が作ったものに変更になってます。アプリの日本語もちゃんとしてます。