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2019年11月20日水曜日

大学構内に立てこもる学生たち

香港の世界的に有名な大学の中で、学生たちが立てこもっています。香港の若者らの激しい抵抗は、外の人間が安易に言葉を発することをひるませるものがあります。犯罪者の引き渡しの法案に端を発した、若者を中心とした抵抗は、あまりに無関係な破壊につながるようにみえ、どうなのか、と、確かにそうだろうと思いつつもためらってみていました。

中国は理解できない国です。遊びに行くと面白いことが多く、楽しいですが、ちょっと組織でつきあおうとすると、必ず党委員がついてきて、彼らは影のように何もしませんが、何か妙です。政府は一党独裁を根底にするので、それに反するものは絶対悪という、今の世界の常識からするとくらくらする国です。そういうことを大学で話すと、13億、様々な民族と文化を収めるにはそれくらい必要だろう、というひとごとで納得させようという話も必ず出ますが、だけどそれはやはりおかしい。あれだけの科学技術と文化のある国で、なぜ、それこそ止揚することができないのか。

香港にいままで暫定的に与えられた自由が、奪われてしまう、そのことに何よりも敏感な若者が、今、絶望的な闘いの中にいます。中国政府がほんのちょっと力を入れるだけで、彼らはつぶされてしまう、そのことは誰よりも彼らが一番よく知っています。

光のない闘い、だけど、それこそが、私にはこの世界の希望のように思えます。軟着陸がありえないことはわかっていても、選択を求める、その希望だけは、絶やさないで。