このブログを検索

2019年12月29日日曜日

終わります

このブログに移ってからなんと5年が経ちました。これを入れて334ページ、飽きやすい私にしては随分長く続きました。2019年も暮れることだし、年の終わりとともにこのブログの公開は終了にします。緑の袖、とは、もちろんグリーン・スリーブスのこと、私は英国に古くから伝わるこの曲がとても好きです。

ボットは別にしても、いくつかの記事がいつまでも引用されるようになり、もちろん情報提供になればと書いてる部分もあるので、役に立てばうれしく、長く開けてました。だけど、所詮は自分用のメモで、そのときの気分で書いてるわけで、あんまり長くさらしておくのも品がない。なにより、情報も古くなります。

またどこかで書きます。なるべくGoogle以外にしたいけど、bloggerのようなのがあるかどうか。このブログ、年開けてからもしばらくはこの記事といくつかを残しておきます。読んで頂いてありがとうございました。

追記
次のブログ、わかりにくくてごめんなさい。
です。

1年後の追記
いまだにアクセスも続いており、役に立つのなら、このまま残しておきます。

2019年12月21日土曜日

核融合炉の競争

核融合発電がついに、実証段階の競争になってきました。25年までに国際共同プロジェクトITERが実証を開始することは以前から表明してましたが、同じく25年までにGeneral Fusionというカナダの会社が、アマゾンのジェフ・ベゾスなどの支援を得て総額330億円くらいで磁化標的核融合方式という、これまでの方式の融合したやり方を使った核融合発電の実証プラントを稼働させるという話です。

ITERでは2兆8千億程度になると見られているので、それに比べて大幅なコストダウン。現実味を帯びてきました。330億、世間一般的にはものすごい金額ではありますが、東京オリンピック会場よりは遙かに人類への貢献になります。この装置、ポイントは液体金属のようで、これで電磁場で超高圧を実現し、熱交換を可能にする、という理解で正しいのかな。すでにこれは建設がはじまってます。
https://gigazine.net/news/20191217-general-fusion-nuclear-bezos/

ただ、まだ核融合による発電ができたわけでないですが、理論的にはできてるので、実証としてそれを証明する、というところなのでしょう。こんななか、中国が来ないわけがないわけで
https://gigazine.net/news/20191220-china-artificial-sun-fusion/

2006年に建設が完了したこの核融合炉EASTは昨年、1億度(ケルビン?)を達成し、来年には2億度に到達予定で、試験運用の開始だとか。ただ、温度だけなら日本の原研が5億度、しかもプラズマ封じ込め時間を28.6秒達成しています。この中国のEASTの特筆すべき点は、お値段が3700万米ドルくらい。カナダのより一桁安上がりのようです。

いずれにしても太陽の核の温度1500万度を遙かに上回っています。一億度なんて、レイ・ブラッドベリの世界と思ってました。ITERでは25年には50万キロWの出力を予定してるらしいけど、中国のはどれくらい行くのでしょう。永久に到達しない、文字通りの夢の技術とも揶揄されてきましたが、近づいてきました。こういう競争には、わくわくします。


興味ないらしい。。。




2019年12月14日土曜日

ワインズバーグ、オハイオ

なかなかこれといった本に巡りあわず。そんな中、たまたま開いたシャーウッド・アンダーソンの「ワインズバーグ、オハイオ」。知らないはずはないのです、この作家。「アンダーソン短編集」は、実家の本棚に今もあります。だけど、中身はほとんど覚えてない。確か、この本を買った頃はフォークナーにはまっていて、その流れで買ったのかもしれない。マッカラーズと一緒に(そういえば、今、「心は寂しい狩人」を読んだらどう感じるだろう)。

「「いいかい、女なんだよ。女がここにいるんだ!そして、美しい人なんだ!女は傷つき、苦しんでいるけど、音は立てていない。それがどういう状態かわからないかい?女は静かに横たわっている。真っ白で、微動だにしない。そして女から美が流れ出て、すべてを覆っているんだ。この背後の空にも美があるし、そこらじゅうにひろがっている。もちろん、僕はその女を描こうとしなかった。美しすぎて描けないんだ。構成だとか、そういうことを話すのって、なんてつまらないんだろう!どうしておまえらは空を見上げ、走って逃げたりしないんだ?オハイオ州ワインズバークで僕が少年時代にやったように。」
 そういったことを、若きイーノック・ロビンソンは言いたくて震えていたのだ。ニューヨーク市で過ごした青年時代、彼の部屋を訪ねてくる客たちに向かって言いたかったのだが、結局のところ何も言わなかった。・・・」(「孤独」、上岡伸雄訳)

オハイオの架空の街、ワインズバーク、地元紙の編集長助手ジョージ・ウェイラードの周りに起きる、ごく些細な、だけど切実な物語が淡々と語られます。まるでアルトマンのショートカットのように。この本、ずっと前に買って本棚に並んでたのを裁断してKobo aura oneの中にしまい込み、次を漁っていた中で見つけた作品でした。読んでるときは現代の作家かと思ってましたが、フォークナーにも影響を与えた人だとか。アメリカ文学を語る上では重要な作家らしい。

アマゾンのこの本のところを改めてみると、この本のコメントに、エドワード・ホッパーの絵が好きな人ならこれはきっと好き、とあって、ものすごく同感。そうなんです、広い、何にもないところにぽつんと一軒の家が建っている、そんなアメリカの原風景を描き続けたホッパーは、とても好きな画家。画集をばらして部屋に張ってました。

上にあげたのは、ワインズバーク生まれの絵画の才能のある穏やかな青年イーノックが、21才のときにニューヨークに出てきたときの話。多くの芸術家仲間が部屋に来るようになり繰り広げられる芸術談義の中でも自分は乗ることができず、次第にドアに鍵をかけるようになり、 結婚もうまく行かず、そのうち、空想の中の人々と一緒に楽しく過ごすようになります。「どうしておまえらは空を見上げ、走って逃げたりしないんだ?」、だけど、そう伝えられない、そんな心のもどかしさ、やるせなさ。

イーノックはそうしてニューヨークでの生活を15年続け、ある出来事がきっかけで、ワインズバークに戻ります。そして、年老いたイーノックが、「歩道の上に伸びた木製の庇の下で出会った」ジョージ・ウェイラードに話す、「何一つ実現しなかった」人生の物語がこの作品です。なぜ話したのか。

「青春の悲しみ、若い男の悲しみ、年が暮れた町にいる成長期の少年の悲しみが、イーノック老人の口を開かせることになった。悲しみはジョージ・ウェイラードの心の中にあり、意味などなかったのだが、イーノック・ロビンソンの心に訴えかけた。」

この物語は、こんなふうにはじまります。

「彼はアル・ロビンソン夫人の息子だった。夫人はかつてトラニオン街道から分かれる脇道沿いに農場を持っていた。ワインズバークの東、町の境界から三キロのところである。農場の家は茶色に塗られ、道に面したすべての窓のブラインドはいつも閉ざされていた。家の前の道にはニワトリの群れがいて、二羽のホロホロチョウとともに、分厚い埃をかぶっていた。・・・・」

なんと見事な描写。

そういえば、という流れで書くようなことでないけど、自分の話。ポスドクでモントリオールに行ったとき、もう一つ、オハイオの大学からも話がありました。研究はそちらの方が惹かれたけど、やはりモントリオールという街の魅力には抗しがたく、3秒考えて、モントリオールにしました。もし、あのときオハイオに行ってたらどうなってたんだろうと、ときどき思います。ともかくモントリオールは面白かった。惹かれるという感覚は結構正しいものなんだなと思いました。

たぶん、この小説はそういうことなんです。オハイオ、というところのイメージは。今は大都市になっていて全然違う世界なんだろうけど。だけど、そんな世界に語るべき物語がある、とシャーウッド・アンダーソンは言いたかったのかもしれない。あと100年たっても人々の記憶に残る物語。

アンダーソン短編集を実家の書棚から今度かえったときに探してこよう。

2019年12月7日土曜日

たまにはねこを

時計ばかり書いてないで、ねこ載せろ、というご要望にお応えして。

ぶれてますが

女房の膝の上で至福のひととき。

じいさん顔を撮りたいのですが、なかなかまともに撮らしてくれません。

この場所はいつも争奪戦です。女房がブロックしてます。

夜に、暗い部屋でクロを撮ろうとすると、苦労します。このかわいさが・・・

2019年12月5日木曜日

新たなスマートウォッチでSAS検出

買わないだろうなと云った端から買ってしまった、スマートウォッチFitup V12。Alibaba.comからは前回同様、全面テープ張りの箱で来ました。結局、送料込みで55.9ドルでした。Alibaba.comはchatで気楽に聞けてすぐにレスポンスもらえ、しかも、その記録がマイアカウントの中にずっと残るので(これは地味だけど、すごいサービス)、安心です。買ったあとでわからないところはさくっと聞けるし、アマゾンよりずっと信頼できます。

この箱、なんでこうなるのと思いますが、ただ、頑丈で、もし濡れても平気そうなことは確か。ともかく中はちゃんとしてます。当然ながら。
V12です。CPUはnRF 52840、 220mAhのバッテリー。酸素飽和度のためにOsram SFH 7060という光電センサがついてます。これには3個の緑色LED (530 nm)、1個の赤色LED (660 nm)、1個のIR LED (950 nm)が組み込まれてます。
センサはこういうものです。相当なハイテクチップですが、要はLEDとフォトダイオードなので、いまでは300円くらいで買えるらしい。肉眼では緑と赤しか見えず、もちろんIR LEDからの光はみえませんが、赤とIRがポイント。これはパルスオキシメータと同じで、酸素濃度検出のために、酸素を持たないヘモグロビンは酸素と結合したヘモグロビンよりも660nmの赤い光を多く吸収し、だけども950nmの赤外光だと酸素があってもなくてもほぼ変化ない、という原理を使ってます。つまり、赤外と赤色光の吸収の差を取れば酸素濃度(ほぼ血液中の酸素飽和度)がかなり測定できるはずです。530nmの光は、脈拍用かな。

まずは充電を説明書にあるように90分以上行って、セットアップ。画面の長押しましたが、反応無し。よく見ると、スイッチはサイドにありました。あとは本体でやる事はないので、アンドロイドのFitupでセットアップで、ここで結構時間がかかりました。なかなかブルーツースがつながらず、時計をオンオフしてなんとかセットアップできました。とはいっても、一旦つながればV09Sと同じアプリを使うので、たいしてやることはありません。

振動で画面を表示させる機能は使わないかと思って最初は外したのですが、画面をタップしてもオンにできません。よくわからないのですが、あきらめて、振動で表示させるように、最小感度で設定したところ、画面をタップすると(おそらく振動で)表示されるようになり、とても使いやすくなりました。

V12では画面タップが使えないのではなく、スマホのように上下左右に画面上で指をスライドさせることで他のメニューに切り替わります。横だけでなく、上下にも別画面があります。斬新。画面が広いので、なかなか見栄えします。どうでもいい画像も多いですが。時刻表示画面にはいくつか選択でき、


こういうシンプルな表示を選びました。機能自体は前のV09Sと同じで、新鮮さがないですが、それはこちらの問題で、ほぼ期待通りです。アンドロイドとの接続は、一度つながって以降は簡単に接続できるようになりました。

そもそもこれを自分用にも買おうと思ったのは、V09Sをつけてみていたときに、実は、睡眠時無呼吸の状態が度々起きてることがわかったからです。一度は、92%近くまで下がって、アラームに起こされました。ただ、このときは、きつかったこともなく、何が起きたのかわからずしばらくぼんやりしてました。これがそのときの記録。結構時間かけて落ちていって、目が覚めてすぐに回復してます。このときは無呼吸状態を9回とカウントされ(○の位置がそうらしい)、中度の睡眠時無呼吸と判定してます。いわゆるSASですね。

 だけど、ここまでのは滅多にないようで、だいたいは←くらいかな。このときは最低値は96%くらいです。ライブモニターしながら実際に調べてみると、息を止めて1分くらいでこれくらいまで落ちます。

上の時は熟睡状態でしたが、アラームに起こされたときもとくに呼吸が苦しいとも感じませんでした。全く自覚がなかったので、結構、危険なこともあるのかもしれません。こういうモニタリングはした方が良さそうです。

このために、0時から7時まではずっとLEDが点灯してモニターしてるようです。意外とバッテリーが持つものですが、前に書いたように、そうでないと、アラームにならないですよね。


ただ、V12では睡眠状態の情報がしょぼくて、最初に買ったP11と併用することにしました。こちらのほうが心拍変動や歩数情報は実感を反映します。でも、暑くなると、2つはめは目立つかな。完全にアルゴリズムの問題なので、V12がversion upしてくれることを願います。ともかく、こんなのが送料は別にすれば37ドルくらいで買えるなんて、すごい時代だ。これをつけてないと、insecureな感じすらします。