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2016年1月8日金曜日

ガラスの製品

仕事柄、ガラスの製品を使うことが多く、細胞の培養のイメージングにはガラス底のお皿がかかせません。ただ、普通の培養ディッシュに比べてやたら高く、どのメーカーもほとんど同じ値段なので、けしからんと思ってましたが、ネットで探すとびっくりするくらい安いところが見つかりました。

Cellvisという、LAにある会社ですが、どうやら中国の工場から世界中に販売しているようです。お値段は、普通のディッシュだと単純に単価だけ比べると、1/2.5、お皿が4分割されたディッシュだと、1/5程度の値段と、思わず二度見しました。ガラスボトムディッシュに特化した会社なので、この値段にできてるのでしょう。サイトではしきりに製造過程の無塵さをアピールしてます。輸送費はかかりますが、代理店が入るよりはずっと安く買えます。早速買って試してみましたが、中国から来るので、国内と同じくらい早い。余りに早いせいか、注文後変更という融通は利きませんでしたが。このまま代理店がつかないことを願います。

使ってみると、なかなか水濡れが良く、MatTekや松浪のディッシュのように水を弾くことがありません。細胞の接着も良く、IWAKIのガラスボトムディッシュとよく似た感じです。かなりいい。Cellvisでは、他にガラスがそこについていない丸い穴の開いたディッシュ、つまり自分でカバーグラスをくっつけたい人用のや、逆にフタにもカバーガラスがついてて、マクロレンズなど作動距離の長いレンズで上から撮影するときに便利なようになっているものもあります。中国、恐るべし。
 

もう一つ、カバーガラスは大量に使う割に高い感じがしてますが、VWRという、何でも扱ってるアメリカの総合商社のようなところが自分のブランド名で出してるのは、枚数でなく、オンス単位で売ってて、たぶんいつも使ってる松浪の半分くらいのお値段。早速買ってみました。蛍光蛋白溶液を載せて、どれくらい一分子から光子を発生しているかを測定してみると、何の問題も無し。ただ、走査電顕で、ついでに、他のサンプルの間に載せて、表面をみると結構な違いがありました。

この倍率ではわかりにくいですが、拡大すると


何でしょう、これ。ピンセットでこすった部分だけ、この点がきれいに落ちてるので、なにかきれいにならんでいます。蛍光には影響ないようですが、余り観察には使わない方が良いかな。やはり松浪のはきれいです。