このブログを検索

2016年5月4日水曜日

この横顔


この猫は横顔がかわいい。前住んでいた山の中の住宅地に捨てられてたこの兄弟たち、みんな真っ黒だったけど、この横顔はこの猫だけだった、かどうかはしりませんが。5匹くらいはいたと思います。集まったところなんか見たことないし、ありえないだろうし、わかるわけもないですが。

たぶん、山の中の、これだけ穏やかな住宅街なら誰か拾ってくれるんじゃないかということで捨てたのでしょう。どうしても飼えなくなったんでしょうね、ひどいけど、辛かったろうな。でも、どれだけ生き残ったんだろう。一番よく目にした活動的なかわいい猫は、早い時期に車にひかれて、とても辛い場面を目にしました。あと一匹、うちの住民となったこの子がまだ庭の温室住まいしてたころ、その餌を狙って何度も攻撃してきました。兄弟ながら、厳しい世界です。

あと一匹、首輪をしてたのもいました。その子は、少なくともどこかに引き取られてたはず。他に、ちらちら姿を現していたものもいました。でも、福島では、外猫に冬は厳しい。山に行けば食べるものは見つかっても、冬を切り抜けるのも、車を逃れるのも、そう長くは続きません。家猫になって幸せに暮らしてればと願うばかり。

兄弟の中で、一番小さくて弱かったのがこの猫でした。体のなりが小さく、筋力が無いので、ジャンプして飛べる高さも、せいぜい椅子くらい。5ヶ月間くらいを、外でよく生き延びたものです。小さくて活動的でなくて、何かあぶなそうなことを察知すると黙ってじっとしてるのが逆に良かったのでしょう。進化は必ずしも強くて大きなものが有利なわけではない、ということの生きる証のような(おおげさ)ものかと。