スマートウォッチが急速に進化していて、大幅に安くなってます。アマゾンでは2000円台のまであります。心電図がこのあたりの価格の機種ので取れるのが面白そうなので、探して、4000円台のJUSUTEKという、よくある中国の怪しげなお店で出してるのを買ってみました。こちら。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VY48936/
数千円で買えるスマートウォッチのアマゾンに並んでるものはひどいサイトが多く、おぼつかない日本語で、アマゾンのコメントをみるとほぼサクラ。その度合いをチェックするサクラチェッカーで調べると、堂々、90%のサクラ度合いとなり、危険認定されてます。だけど、だからといって、商品がインチキとは限らず、侮れないのが中国製品。最近では、中国のメーカーは、そういう怪しさを隠さないようになってます。ただ、その価値のないものは残らないわけで、売れてて自信を持ってきてるんでしょう。その割にサクラコメントを仕込むのがかわいいところですが、このあたり、漢方薬の発達と似てる(違う?)。
ともかく、このスマートウォッチは、心電図機能の他に、心拍数、睡眠状態、もちろん歩数、移動距離も出ます。ただ、まず買って躓いたのは接続。これはスマホのブルートゥースでつなぐのではなく、H BANDというアプリで直接つながります。しかもこのH BANDはGoogle Playに入っておらず、しかたないので説明書のQRコードでサイトにアクセスしてようやくアプリを入れることができました。
入れるときに、承認されてないが大丈夫か、とまで聞いてこられます。大丈夫かといわれてもね。
ネットでいくらみても見つからないので、ついてきたマニュアルをあげておきます。日本語のはかえってわかりにくく不正確なので、英語のにしてます。
このマニュアルでもわかるように、これは意外とちゃんとしたスマートウォッチです。センサーは、ほかのバカ高いスマートウォッチと同じく、加速度センサーと心拍センサー、あとはゼリーをつけて測る心電図のセンサーだけですが、前二つだけの情報から相当な情報を読み取れるようにソフト面での猛烈な改良がされています。機械学習も随分入れてるはず。
特に驚くのは睡眠情報で、この機種では、深い睡眠、浅い眠り、レム睡眠、の時間が出てきます。このレム睡眠がほんとに測れるのかと思ったのですが、これは浅い眠りよりももっと浅い眠りとされるもののようで、レム睡眠というわけではないようです。これは、他機種では単に3段階の一番浅い眠りに位置づけられてます、たぶん。実際、寝たふりをしてても睡眠の継続時であれば、レム睡眠になります。こっそり本読んでてもレム睡眠になるし。
とはいっても、睡眠を分単位で検知していることに代わりはなく、ほぼ正確に計測できてるようです。私は一度寝入ると深い眠りに長く入るようで、女房もつけて比べてみましたが、睡眠時間のパターンが随分違います。彼女は猫に起こされてなかなか長く眠らせてもらえないので、浅い眠り、レム睡眠が頻繁に出てます。私のほうも、眠れてないと思った夜は、なるほど深い眠りの時間が短く、夜中に目を覚ましてた時間はぴったり記録されてます。だけど意外と寝てじゃない、と女房にばれて、今度寝れないと言ったら記録を調べるから、と言われてしまいました。
歩数はスマートウォッチの基本機能ですが、実数よりは少し多めに出てる気もします。が、手を振ったりパソコンをするくらいでは数えられず、結構、正確なのかもしれない。さすがにこれは励みになり、弱ってきてる足腰を鍛えようという気にもなります。田舎に住んでると車でしか移動しないので、どれだけ動かないかがよくわかります。札幌に行ったときは毎日一万歩は歩いてましたが、普段は4000歩もいきません。これはまずい。だから脚が弱るわけね。
心拍数情報もかなり使えます。この前、親しい医者のすすめで24時間心拍数モニタリングをやったときに心拍数が異常に上がってるという指摘がありました。それでスマートウォッチでまめにみると、だいたい、120くらいあたりで(いかにも)フィードバックがかかり下げります。この辺はリアルタイムでわかるので、どういうタイミングで運動すれば安全かわかります。スマホとつながってるときには、心拍が上がりすぎた瞬間を教えてくれる心拍数アラームも設定できます。
面白いのは、ローレンツプロットという散布図。これは、心拍間隔のゆらぎをプロットしたものです。心臓の鼓動の間隔には揺らぎがあり、複雑系の研究者がよくネタにします。これは副交感神経の活動状況を反映するので、ストレスの状況や、心臓機能の異常が反映されます。マニュアルには詳しくは書いてないですが、H Bandでは詳しい解析がでます。心拍数が上がってるときもこの間隔の数値が狭くなりますが、寝たりないときや懸案の多いときはこれの数値が下がり、要注意とでます。もう一つ、HRVという特に心拍数揺らぎの表示機能もあり、これは数値だけが出ます。この意味は、
https://gigazine.net/news/20171014-heart-rate-variability/
に詳しいですが、数値が出るだけなので、図が出て診断の出るローレンツプロットのほうがわかりやすい。
ただ、心電図測定は使えてません。心電図を測るときに使うゼリーのようなのを塗ってのだけど、うまく測れず。それはともかく、これだけの機能が5000円もしないで買えるのは驚異的。このスマートウォッチは、ほぼ、普通のスマホにあるのと同じような加速度センサーに心拍センサーを加えて、その情報を詳しく解析するようにしたものらしい。猛烈な機械学習ですな。なお、同じような値段の機種でも、心拍センサーに加えて酸素飽和度も調べるセンサーをつけたタイプもあるようです。こちらでは睡眠時無呼吸についてもわかるようになってるとか。こちら。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07XF6K36N
ばっちりこちらもサクラ度90%ではありますが。これを女房に買おうかどうしようかとまよってるところ。機能的には信頼しますが、充電が、現在の機種も含めて、ベルトを外して根元のUSB端子を直接さすがややめんどくさい。大体、一日一回はスマホにつないでる使用状態で、大体、もつのは4日くらいかな。
血圧測定というのもできますが、これはほんとなのかなあ。心拍数からみてるだけのような気がしますが、余り変化無いので、みてません。
これら膨大な中国製のスマートウォッチの各機種の違いはその情報の活用のようです。さきのサクラチェッカーで信頼おけるとされたスマートウォッチは、確かにコメントはまともそうですが、基本的な機能ばかりで面白くないものばかり。
このスマートウォッチは、ブルートゥースでなくH Bandというアプリにつなげます。他の同じ値段帯のはそれぞれに似たようなアプリを用意してます。いろんな若者たちが集まってアプリをつくってるのでしょう。他の波動か知りませんが、私のはこの接続がとてもめんどうで、毎回苦労してます。スマホのブルートゥースをオフにして、HBandを立ち上げて、接続のボタンを押して、スマートウォッチを一旦オフにして、入れ直します。それでもP11という機種IDがすんなり出ることはなくて、アプリの接続のボタンを入れたり出たりを繰り返してる必要があります。そのうちに大体はP11がでてきて、それを押すと接続がはじまり、データのロードがはじまります。ただその途中で切れることも頻繁で、データロードが終わるまで、油断できません。ま、車の中などで他に何もできないときにやってるからいいですが。
アップロードしたデータはクラウドに保存され、ずっと記録が残ります(これには、確か接続した初回にやるかと聞かれます。)。この情報を中国で他の目的に使ってるのかもしれませんが、それはいいとして。
接続しづらいのは、スマホ(こちらもファーウェイ、中国製)との相性なのかもしれないですが、ネットを見ると、これは一般的なトラブルの模様。なぜ普通にブルートゥースを使わないのかな?H Bandが怪しげなソフトである事は確定と思いますが、その半端ない機能は魅力的です。なおH Band2というのがGoogle Playにありますが、このスマートウォッチではつながらず。この辺、よくわかりません。何か、スマホの情報を抜き出してるのかもしれない。一応、SMSとリンクすることはできるみたいだけど。ともかく、こういう怪しげなのでもハイテクの部分を楽しめて、スマホのデータの流出防止に自信のある人、または知ったことではない、という人には、格好のおもちゃです。
追記
だけどこのアプリ、HBandはどうもほんとにウイルスに感染してるのかもしれません。これをグーグルドライブにあげるとウイルス検出される始末。トロイの木馬かな。GooglePlayに入れられてないというのは、そういうことなのでしょう。中国のGoogle Playを見ると不思議と入ってますが、ここからインストールがどうやってもできません。これはこういうことを楽しめる人向け。とはいっても、同価格帯の他の機種では難なくつながり、アプリもgoogleplayにあるしブルートゥース接続するようなので、この機種以外ならもっと普通に便利なようです。